人の心を支配する〝もの〟は何か。
友か、愛か、金か、命か、情か、生か
死か、恐怖か、畏怖か、加虐か、被虐か
男か、女か、子供か、崇拝か、敬愛か
偶像か、空想か、妄想か、洗脳か
虚言か、偽りか、真実か、上辺か
本音か。
それとも…自分の心そのものか。
誰かの心を支配することが出来るの
だとしたら…
どれほど罪深く、傲慢で、魅力に溢れ
甘美なことだろう。
相手を自分という鉄の檻に閉じ込めて
永遠に生かしておける。
何処へも行かせず
自分だけをその目に映して
自分の与える歪な愛を養分にただただ
そこに在り続ける存在にする。
生きるも死ぬも、自分次第。
奪うも殺すも、心次第。
それを幸せと呼ぶのなら、それを愛だと
名付けたなら他の誰が入り込めようか。
誰もが傷を隠して、ただ必死で息をする。
誰に認めてもらいたい?
誰に愛されたい?
誰に褒められたい?
誰に慰められたい?
誰に触れられたい?
誰にそばに居て欲しい?
誰に傷を見せたい?
アナタは誰を、何を欲するの?
支配したい、支配されたい。
依存したい、依存されたい。
求めたい、求められたい。
その全てが歪な愛なら私は…
『 歪こそ愛 』だと返す。
後悔と懺悔を何度も繰り返して
それでも誰かを欲する人。
罪悪感と偽善の狭間で
言葉を欲し続ける人。
その誰もが、ただの人間だった。
淋しがりで、怖がりで、愛されたがりで
素直になれない…ただの人間。
アナタの心を支配するもの。
私の心を支配するもの。
アナタがずっと欲してきたもの。
私がずっと欲するもの。
きっと答えはすぐ近くにあって
ただ認めたらそこで終わってしまうから。
何度も何度も見ない振りをして
手に入れる手に入る〝いつか〟を求め続ける。
愛する人か、安心できる場所か
名誉か地位か金か。
それとも自分自身か。
歪な愛だからこそ、求め続けて欲しい。
いつかの日の為に
アナタの為に、私の為に。